愛すべき日本のお菓子展【大阪】

2023.2月に東京で開催された、無印良品、ATELIER MUJI 、の展示会が、今年12月より大阪で開催されます。
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昨年ATELIER MUJI GINZAにて開催した『愛すべき日本のお菓子』展が大阪へ巡回いたします!
愛すべき日本のお菓子展

・愛すべき日本のお菓子 展【大阪】
開催日;2024年12月20日(金) ー 2025年1月19日(日)
時 間;11:00 ─ 21:00
※営業時間・休館は、店舗に準じます。
開催場所:グランフロント大阪 4F Open MUJI
入場無料
※本展覧会会場でのお菓子の販売はございませんので予めご了承ください。

関連イベント:
本展覧会では、展示をより楽しんでいただくために『愛すべき日本のお菓子』展で紹介しているお菓子の中から数量限定で「週替わりお菓子」の販売をいたします。
また、会期中Café & Meal MUJIでは素材を活かした本展限定デザートをお楽しみいただけます。
詳細はATELIER MUJI公式サイトや無印良品 グランフロント大阪 公式SNSで随時お知らせいたします。

昨年ATELIER MUJI GINZAにて開催した『愛すべき日本のお菓子』展が大阪へ巡回いたします!
古くから日本のお菓子は、米や小麦の穀物類や小豆・大豆などの豆類、葛粉など植物由来の材料から作られています。職人たちは地域の風土の中で育まれてきた素材を活かし、土地の文化と結びつけながら知恵と工夫でお菓子を発展させてきました。
わたしたち無印良品も素材そのものの良さを活かし、大事に考えることをものづくりの基本としています。
現代では食の多様性や消費行動の変化から、便利さや見た目の華美さが食の商品価値として優先される一面もあります。しかしながら、シンプルな自然素材でできた日本の菓子は作り手の考え方や個性を伝え、素材自身のぜいたくを味わうという感覚を教えてくれるでしょう。
本展では、素材を活かしたシンプルな食の心地よさを考える料理家・長尾智子さんと一緒に長く愛されてきたふだんのお菓子を改めて見渡し、写真や映像、言葉によってお菓子の物語や作り手の想いを巡ります。自然の恵みと素材の力を改めて見つめ直し、豊かさとは何かを一緒に考えるきっかけになれば幸いです。

ATELIER MUJI
あなたにとっての日本のお菓子とは何でしょう。子供の頃から食べ慣れたお団子やおまんじゅう、お煎餅に大福やおはぎ。昔ながらのお菓子は食べなくなったでしょうか。
巷に溢れる洋菓子、和菓子、和洋菓子の数々は、ますます華やかで目に楽しく賑やかさも加速しているようです。それが現在進行形のハレのお菓子の世界だとしたら、仕事の合間に、いつものおやつに、ふと思い出して手が出るのは、華美な姿でも味でもない、当たり前に身近にあるお菓子ではないでしょうか。気晴らしやイベントではなく、昔から側にあった、日常のお菓子です。
これだけ贅沢になった私たちの周りにあるお菓子は、なんでもありのようであまりに混沌としていて、この時代を表しているようにも見えます。
色んなことを見失いそうになることも多いこの頃、毎日食べるものは少し整理し過ごしたくなります。シンプルに無駄ないライフが理想、とは思っても、溢れかえるお菓子を見るとまだまだほど遠い。求めるから作る、求めるものがシンプルになれば、そういうものが現れるはずだから。
少し位置を正し、心地よさを手に入れるヒントの一つが身近な日本のお菓子にあると思うのは、決して大げさなことではない気がします。餅粉、砂糖、小豆だけでできたお菓子があるのを改めて知ると、シンプルであることに大事な要素にも気づきそうです。
ATELIER MUJI GINZAの第一回目の展示に続き、日常のお菓子がたくさん存在する大阪にて展示をご覧いただくことになりました。気取らず楽しげな風情で、しかも個性に溢れたお菓子をじっくりと眺めてみてください。お菓子は日常の宝。人懐っこい顔をして、私たちの気持ちを和ませてくれるはずです。
今回会場に並ぶお菓子は、前回に引き続き皆がよく知っているものばかり。改めて集めてみることで、お菓子がどんな存在なのか再確認の場になりそうです。昔から長く変わらずに作られてきたお菓子、古くはないけれど、作り手がどう考えて表したかがわかるお菓子、広く知られているだけに役割を担ったお菓子のいろいろです。
共通するのは、食べれば素材を感じ、深呼吸するように違和感なくお腹に収まること。ほんのひと時、お茶や飲み物と味わえば、疲れを癒し、心を落ち着けることができるお菓子は、ものの本来を思い出すにも必要なもの。飾り気のない味に、自然と素に戻ることでしょう。そして、少ない種類の材料で成り立っている知恵と工夫も感じるでしょう。佇まいが可愛らしい、愛嬌があると感じれば、それは作り手の心根の表れです。さて、数々のお菓子を眺めた後は、きっと何かしら食べたくなるはず。星の数ほどある日本のお菓子。身近なお菓子で休憩です。
一日一菓子、愛すべき日本のお菓子で今日も良い日を。
長尾智子

長尾智子
料理家、コーディネーター。雑誌連載、著書など出版を主に、食品や器の商品開発など多角的に食周りの提案をする。小豆への興味から、和風のお菓子をテーマにした本の出版、新しいお菓子の開発など、あらゆるお菓子を同等に見ながら、素材の個性を探求。
http://vegemania.com